虫歯治療では通常、虫歯で柔らかくなった部分を切削器具を用いて少しずつ削っていきます。
しかしくぼんだ部分や見えにくい部分は、取り残してしまう可能性があります。
そのような時に有効なのがう蝕検知液です。
う蝕検知液は、虫歯で削らないといけない部分だけ染色される薬液です。
ある程度虫歯が取れた段階で、この薬液を歯に塗布し水で流すと、虫歯が残っている場合、削る必要のある部分だけが染まります。
歯が茶色くなっていても削る必要のない部分は、染まらないので健全な部分を削りすぎることもなく便利です。
最終的には手で削った感覚、視覚、う蝕検知液からの情報などを総合して虫歯を取り切ります。
マイクロスコープで拡大しながらの虫歯治療では、
う蝕検知液で染めて、そーっとそーっと削り、
また染めて、
そーっとそーっと削って…
これを繰り返して虫歯を詰め終わるまで、1本の歯の治療にトータル1時間半くらいかかることが多いです。
精密な治療には根気が必要ですね。