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「噛み合わせ」って何?

よく耳にする「噛み合わせ」皆さんは理解されておられますか?

 

今回は歯科医の考える噛み合わせについてお話します。

噛み合わせと歯並びは、私たち歯科医の中ではちがうものです。

見た目の歯並びが良いように見えても、噛み合わせが悪い場合もあります。

 

私たち歯科医には、顎位(カグイ)という概念があります。

顎位についての詳しい内容は今回省略しますが、噛み合わせには

「普段物を噛んでいる時の噛み合わせ」と

「顎関節や口の周囲の筋肉が楽な噛み合わせ」の2種類があり、

噛み合わせが安定している人はこの2種類の噛み合わせのズレが少ないのです。

 

噛み合わせの安定に必要な条件の例は以下の通りです

・上顎と下顎の大きさのバランスが取れている

・上顎と下顎の前後関係が良い

・顎の骨格が正常

・噛むときに干渉する歯がない

・噛む時に前歯と奥歯がバランスよく当たる

・顎関節や口の周囲の筋肉にストレスがかかっていない

・歯の欠損がない

 

いかがでしょうか。噛み合わせが良いかの判定は、ご自身では難しい内容ではないでしょうか。

「噛み合わせ」が気になる場合、プロである歯科医に相談してみられるとよいでしょう。

 

歯の手入れをしているのに歯が悪くなる人は噛み合わせが悪いことが原因かもしれません。

噛み合わせの悪さは、顎関節症や虫歯、歯周病などの口に関する異常だけでなく、頭痛、肩こり、腰痛やその他の身体の不調の原因となることもあります。

歯の治療や欠損の放置、親知らずなどが引き金となり、噛み合わせが悪くなることもあるので、歯の治療は慎重にされることをお勧めします。

また、結果的に噛み合わせが良い人は歯並びも良いことがほとんどです。歯並びが悪い人は、矯正治療を検討されるとよいかもしれません。