以前に根の治療をした歯にまた症状が出てきたということや、何回も通っているのに良くならないということはありませんか?
今回は根管治療成功のために必要なポイントをお話します。
キーワードは「回数を少なく」です。
一つ目のポイント→1本の歯に治療介入する回数を少なく
初めて根管治療が必要になるのは、虫歯や外傷などで歯の神経(歯髄)がダメージを受けて回復困難になった時です。
初めての根管治療は、根管内の神経の残骸をキレイにする治療になります。
一方、2回目以降の根管治療は、1度根管治療をした歯が細菌感染した時に行います。1回目との違いは感染しているかいないかですが、すでに感染を起こした歯の治療の成功率は、初回に比べてガクンと落ちます。さらに3回目、4回目…と回数を重ねるごとに成功率はどんどん下がり4割以下になるとも言われています。
ですから、初めての根管治療時に感染させないよう丁寧に治療を行い、何度も同じ歯の治療をしないようにすることが一つ目のポイントです。
二つ目のポイント→通院回数を少なく
根管治療の大まかな流れは以下の通りです。
- 根管の中にアプローチできるよう歯の形を調整
- 複数の根管がある場合、すべての根管を探し出し根の先まで器具を挿入
- 全ての根管内がきれいになるまで、器具による切削と薬液洗浄を繰り返す
- 症状等の改善を確認後、根管内にすき間なく薬剤を填入
上記の3に関しては患歯の状態により回数がかかることがありますが、状態によっては1〜3を1回目の治療で行い、2回目に4で終了というパターンもあります。特にその歯にとって初めての根管治療は、ほとんどが数回の治療で完了できます。
治療回数が増えると感染の機会が増え、成功率が下がるので、通院回数を必要最小限にとどめることが二つ目のポイントです。
根管治療成功のために必要なポイント ~まとめ~
とにかく、根管治療を成功に導くために重要なポイントは「回数を少なく」することです。
当院では初回根管治療は約2時間かけて行います。その後の治療も1~1時間半かけて行いますが、通院回数は平均2、3回です。これからも成功率を上げ、患者さんの負担を減らすべく最大限できることを行っていきます。