開咬とは(前歯部)
不正咬合の一つで、奥歯で噛み合わせた時に、上と下の前歯の間にすき間がある状態です。
開咬を放置すると
●奥歯に負担がかかる噛み合わせで、奥歯を早期に失う原因となることがあります。
●顎関節症になることがあります。
●顔が面長になる
●口が閉じにくく口呼吸になる
上記のように様々な弊害があります。また成長が終わると骨格まで変形し、状態によっては手術が必要になることもあり、治すのは非常に大変です。ですから小児のうちに開咬を指摘された場合は、早めの治療開始がお勧めです。
開咬の原因
開咬には習癖が関わっていることがほとんどです。
1番多いのは「間違った舌の動かし方」
話す時に舌がチラチラ見えたり、上下の歯の間に舌をはさむ癖を長く続けると、開咬になります。
ベロの威力、恐るべしです。
子どもさんの場合、指しゃぶりも開咬の原因になります。
開咬を治す時には、まずはこれらの悪い癖をやめることが重要です。癖を改善せず矯正をしても後戻りします。
小児の開咬の治療法
開咬の人は上あごが狭いことが多く、舌が口の中に納まりにくくなるため、前方に舌が出てしまい開咬が悪化するという悪循環に落ち入ります。小児の場合、舌の場所をつくる拡大治療が有効です。お口の中が広くなると、舌がお口の中におさまり、前方に出にくくなるため、舌の悪い癖も改善しやすくなります。
昔、開咬を拡大すると開咬がひどくなると習いましたが、小児の場合は真逆だということが、実際の臨床で数多く経験しています。