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アトピーと歯の矯正

歯の治療と全身の健康

歯科医院は「歯の治療をする場所」と皆さん思っておられるかもしれません。

確かに治療するのは、歯や歯ぐきがほとんどです。

しかし実際は、歯科治療の多くが全身の健康に貢献していることをご存知ですか?

歯周病治療による糖尿病や認知症などの予防は、一般的に知られていますが、他にもあります。

 

今回は、矯正治療によるアレルギー疾患の予防や改善についてお話します。

 

矯正治療によりアトピー性皮膚炎が改善したケース

写真のケースは治療開始時5歳のお子さんです。上あごを骨格的に拡大する矯正治療により、治療開始から1年後にはアトピー性皮膚炎が顕著に改善されました。

 

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口呼吸とアレルギー性疾患の関連

上あごを拡大するとアレルギーが改善する理由は「呼吸の仕方」にあります。

正しい呼吸は鼻呼吸ですが、アレルギーのある人は口で呼吸をすることが増えます。

口呼吸になると低位舌になり上あごの成長発育が妨げられ、上あごが狭くなります。

 

口呼吸で低位舌

舌の力で上あごが広がらず上あごが狭くなる

上あごが狭くなると口蓋が深くなり、舌が口蓋に届かず上あごが成長発育できない

口の中がますます狭くなり、口呼吸が習慣化し歯並びも悪くなる

口呼吸で空気中のアレルギー物質を体内にダイレクトに吸い込み、アレルギーの発症、悪化

鼻づまりがひどくなり、鼻呼吸ができず口呼吸から脱することができず、アレルギーが改善しない

 

歯の矯正であごを広げて鼻呼吸を促す

アレルギー改善の第一歩として、口呼吸を鼻呼吸に変えることが必要ですが、口の中が一度狭くなると、鼻呼吸をするための正しい位置に舌が届かなくなり、低位舌になります。

 

そこで上あごの骨格的な拡大をすると、舌が正しい位置に上がるようなあごの形態に改善することができます。さらに上あごの奥にある鼻腔を広げ、呼吸がしやすくなるという効果も期待できます。

 

口は健康の入り口とも言われています。口の環境を整えることは身体の健康にも影響します。

口は呼吸をするところではありません。口を正しく使って鼻呼吸を心がけていきたいですね。

 

まずは簡単にできるホームケアとして「あいうべ体操」で舌の筋肉を鍛えてはいかがでしょう。

鼻づまりのある人は「鼻うがい」もお勧めです。

 

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