歯牙移植の大家、月星先生主催のセミナーに参加してきました!
ポーランド、オランダというヨーロッパの各方面でのスペシャリストのお話を日本で聴けるまたとないチャンスとあって、日本の有名な先生方も数多く聴講されていました。
若年の患者さんに対しては「移植ファースト」
インプラントは最終手段。
あくまでもドナーとなる歯があればですが。
正直、議論が繰り広げられるような内容もありましたが、海外の先生方の「天然歯」に対する熱い想いが伝わってくる実りある講演会でした。
講演会では最後の質疑応答の時間が貴重ですね。本音が聞けて面白かったです。特に印象に残っているのが、治療方針を決める前のコンサルテーション。ヨーロッパでもコンサルテーションはとても重要視されており、かなりの時間を費やすということでした。
また未成年者の治療で重要なのは、保護者の協力。
これは万国共通ですね。
長期間になる矯正治療を始めとする複雑な治療は、親御さんの理解と協力があってこそ成功への道筋が見えるというものです。
医療者には、治療技術だけでなく幅広い知見が求められます。
引き出しを多く持つこと、そして時代と共に変わる技術、情報をアップデートし続けなければいけないということを再認識しました。
引き出しが少ないとその中でしか治療法を考えることができません。
引き出しが多ければ、それぞれの患者さんにとって最善の方法を提案することができます。
若年者の歯の移植は、ベストな時期を見極め、一つ一つのステップを丁寧にすることで長期的に安定した結果を得ることができますが、繊細な技術が必要ですので、今後も気を引き締めて施術を行っていくようにします。
とはいえ歯の日本の歯科医師免許を持っていれば誰もが平均的にできる治療かというと現在のところそうではありません。外傷、先天性欠如、転位歯など若者の未来に関わる疾患への対応ができるエキスパートが増えることを切に願います。