前歯のすきっ歯をダイレクトボンディングで治したいと来られる方が最近多いように思います。
インターネットで調べると治療期間が短い、治療回数が少ない、削らず治せる、他の方法よりも安価というメリットが出てくることから手軽に治せるイメージなのかもしれません。
しかし実際にダイレクトボンディングで治せるケースは限られています。
ダイレクトボンディングで治せるケース
・すき間が比較的小さい(1〜1.5mm程度)
・噛み合わせに問題がない
ダイレクトボンディングだけでは治せないケース
・すき間が大きい(概ね2mm以上の場合)
大きいすき間を無理やりダイレクトボンディングで治すと、歯のサイズが大きくなり不自然になっていまいます。
・歯の丈が短い
ダイレクトボンディングは歯の幅を増やすことですき間を閉鎖する方法です。丈の短い歯はタテヨコのバランスが悪くなり不自然になってしまいます。
・噛み合わせに問題がある
重度の過蓋咬合、切端咬合など前歯に力がかかる噛み合わせの場合、治した部分が欠けやすくなります。
・歯ぎしりや食いしばりの癖がある
ダイレクトボンディングは歯よりも強度が弱いため、強い力がかかると欠けやすくなります。
・2本の歯が「ハ」の字に開いている
すき間を埋めると歯の形が三角形になり不自然になります。このようなケースは矯正治療が第一選択になります。
・神経がない歯
神経がない歯でも健全な部分が多く残っている場合は可能なこともありますが、すでに削ってある範囲が広い場合は、セラミック系の材料の方が安心です。
すきっ歯治療 まとめ
すきっ歯の治療法は矯正治療、ラミネートベニアやオールセラミッククラウンなどのセラミック系材料での治療
、ダイレクトボンディング、これらの方法を複数組み合わせる治療があります。
どの方法がご自身にとって最適なのか分からないと思いますので、実際に歯科医院でみてもらって聞いてみるとよいでしょう。