当院では、お口の写真(口腔内写真)をこまめに撮らせていただいています。
理由は口腔内写真は情報の宝庫だからです。
口腔内写真の活用方法
・診断
実際に見た状態と写真の両方を使うと診断の精度が上がります。健全な部分との微妙な色の差が分かりやすくなり、歯と歯の間の虫歯の診断にも利用します。
このケースでは歯と歯の間の虫歯が写真で色が気になったため、レントゲンを撮影したところ虫歯が確認できました。
・治療計画の立案
写真は何度も見直せるため、レントゲンや他の資料と照らし合わせ、じっくりと治療計画を立案するのにも役立ちます。
・治療の方向性の検証、再確認
矯正治療中の写真では、予定通りに歯が動いているかの確認や、修正が必要な部分の確認を行います。
・治療前後の比較
歯科治療は残念ながら、痛みや違和感が伴うことが多いものです。しかし、乗り越えた後には快適な状態になります。治療前後の写真を見ると、頑張ってきたことの成果が視覚的に確認でき、努力が報われます。
・経年変化の記録
お口の中は時間と共に変化が起こることがあります。例えば歯を抜いた後、歯を入れずに放っておくと噛み合わせの歯がのびてきます。写真があると、どのくらいのびたのかが確認できます。
このケースは下の奥歯を抜く前と抜いてから3年後の比較になります。
3年間で、歯が移動したことが写真を撮るとよく分かります。
口腔内写真を撮る主なタイミング
・初診時
・治療のための診断時
・定期検診時
・治療による変化があった時
・矯正治療中
お口の写真を撮られるのは苦手、という方もおられるとは思いますが、口腔内写真は歯科治療において有益な資料ですので、どうぞご協力の程よろしくお願いいたします。